花粉症・アレルギー性鼻炎に対するボトックス治療
福岡県久留米市の”まさあき耳鼻咽喉科と美容のクリニック”です。
当院では花粉症を含むアレルギー性鼻炎に対してボツリヌス毒素(ボトックス)治療を行っています。この治療は自由診療になり、保険の対象にはなりません。
当院のボトックス治療の特徴は
鼻腔内滴下法だけではなく鼻腔内注射治療をしているところです。
鼻腔内滴下法では2~3週間程度効果持続するのに対して鼻腔内注射では注射は8~12週間効果が持続します。
ボツリヌストキシン鼻腔内注射の鼻炎症状に対する効果については、海外では多くの論文が発表されており、鼻腔内ボツリヌス毒素投与は、鼻の粘膜の神経に作用することにより、鼻汁、鼻閉、くしゃみ、嗅覚障害など鼻炎症状を軽減し、効果が長く続く安全で効果的な治療法です
投与方法
まずは鼻腔内を麻酔のついたガーゼでしっかりと鼻粘膜に麻酔を浸潤させます(どうしても痛みが怖ければ、追加で笑気麻酔(吸入麻酔)も可能です)。麻酔が効いた後、鼻腔内の鼻中隔や中鼻甲介、下鼻甲介にボツリヌス毒素を注射していきます。出血がないのを確認し終了となります。
合併症と効果持続期間
合併症として稀ですが、鼻の乾燥感や出血が報告されています。
効果は個人差もありますが、通常8〜12週間持続し、その間、鼻づまり、鼻漏、くしゃみ、嗅覚喪失を改善します。
他の治療との比較
ボツリヌストキシン注射と抗ヒスタミン薬であるセチリジンの内服を比較した結果、
ボツリヌストキシンとセチリジンは患者の症状とQOLの改善に同様の効果があり、また、ボツリヌストキシンはセチリジンのように眠気の副作用はなく、一回の投与でよいため服薬のコンプライアンスが良いことが示されています。(1)
ステロイド(トリアムシノロン)鼻腔内注射との比較では、ボツリヌストキシン注射は持続期間と程度の点で症状緩和に優れていることが示されています。安全性の点ではステロイドを鼻腔内に注射すると、可能性は極めて低い(0.003%~0.006%)が、血管塞栓症や失明を引き起こす可能性がありますが、ボツリヌストキシンの鼻腔内注射では、重篤な合併症は報告されていません。(2)
保険診療としては抗アレルギー薬の内服等があります。しかし難治性アレルギー性鼻炎患者では効果が十分でない場合や、眠気などの副作用によりなかなか服薬できない場合もあるでしょう。そういった場合、ボツリヌス毒素治療は有力な代替治療オプションの一つになります。
References
(1)Comparing the effects of Botulinum Toxin-A and cetirizine on the treatment of allergic rhinitis.
Hashemi SM, Okhovat A, Amini S, Pourghasemian M.
Allergol Int 2013;62(02):245–249. Doi:
10.2332/allergolint.12-OA-0510
(2)Comparison between botulinum toxin and steroid septal injection in the treatment of allergic rhinitis
Cheng-Chieh Huang, Kuan-Wei Chen, Chih-Wen Twu, Hung-Meng Huang, Hsin-Chien Hsu
Laryngoscope Investig Otolaryngol
. 2022 Jan 6;7(1):12-21. doi: 10.1002/lio2.726. eCollection 2022 Feb.